石原まさたかの痛快!風雲日記(2.0)

使い方は追々考えます(笑)

復刊はないのか、「en-taxi」?

そもそもこの風雲ブログ自体の内容が、閲覧されている皆さんにとってどれくらい有用かはわかりませんが、今回のブログは、特に、皆さんにとって本当にどうでもいいことかも知れませんので、最初にお断りしておきます(笑)

小生は、定期的に雑誌を購読したり、閲覧したりしていますが、その中でもひと際楽しみにしている雑誌がありました。「en-taxi」 です(ホームページ上では不定期刊となっていますが、実際には4ヶ月に1度の割合で発刊されていました)。11月26日に発行された最新号を手に取ると、なんと「en-taxi」が休刊するというではありませんか!創刊時から愛読してきたファンにとっては、かなりの衝撃でした。

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また、事実上の「en-taxi」最終号に相応しく、創刊時からの編集同人であったが、途中で(ある種一方的に)降板した柳美里までもが、編集同人の「エンタクシー省察」座談会に出席しているあたりは、「en-taxi」の懐の深さと言うか、アナーキー感を十分に発露していました(編集同人の降板理由となった長塚圭史が、現在、NHKの朝の連続ドラマで味のある敵役を演じているのは、偶然とはいえなかなかの巡り合わせです)。さらに面白かったのが、柳美里が、その座談会で自分の思いをあまり発言出来なかったため、後で文章を寄せているところでした(その寄稿の中で、発刊当時の編集長である壹岐真也が鬱病で前職を辞めたことも暴露されているところもファンキーでした)。

座談会は座談会で愛読者にとっては、裏話的な感じで良かったのですが、なんといっても福田和也の「エンタク フラッシュバック」は、「en-taxi」の10年間が濃縮された内容で秀逸でした。この文章に即してオリジナルの号を引っ張り出し、肴にしながらじっくりとお酒を味わう時間は、想像しただけでも豊穣だと思います(また、年末年始にやることが増えました(笑))。

en-taxi」には、そこら辺に転がっている軽薄なサブカルチャーではなく(そもそも軽薄だからサブカルチャーではありますが)、人生を賭けたサブカルチャー(そもそもサブカルチャーは人生を賭けるものではありませんが(笑))を楽しませてもらいました(軽薄ではないサブカルチャーという自己矛盾を抱えていたのも「en-taxi」の醍醐味だったと思います)。

これで、小生の時間を縛るものが一つ減ったことは喜ばしいことですが、世事に拘束されることを生業としている小生にとって、この雑誌がなくなるのは少々寂しい気がします。

最後に、福田和也の寄稿にも珍しくセンチメンタルさが漂っていたと感じるのは、小生だけでしょうか?