石原まさたかの痛快!風雲日記(2.0)

使い方は追々考えます(笑)

「重力波的数字」

毎月のことながら、ニュートンプレス代表取締役である髙森圭介さんから 雑誌「ニュートン」の2016年4月号 をご恵贈賜りました。

今号の特集は、重力波を緊急特集 です。

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今月12日未明(日本時間)にアメリカ国立科学財団本部で、米国の重力波観測装置LIGOの責任者であるディビット・ライツィ博士が、重力波を観測したと発表しました。この重力波は、途轍もない大きさの重力によって、空間自体がゆがむ際に広がる波のことです。我々が生活している空間にも重力は存在しています。当然のことながら、地球上に生活している我々は、地球の重力に最も大きな影響を受けています。地球の重力にほとんど反発できない小生が申し上げるのもなんですが、重力波は地球の重力程度では計測は困難です。

今回、計測された重力波は、13億光年(予算の季節ですので、13億円と見えるのが職業病かも知れません(笑))先から届いた空間のゆがみでした。しかもその空間のゆがみは、最大でもわずか0.000000000000000000001(10のマイナス21乗)メートルでした。

13億光年と0.000000000000000000001メートルのコントラストは、これまでの天文学的数字という表現では得心出来ない数字です。新しい表現を辞書に追加するのであれば、重力波的数字とでもいうのかも知れません。この数字自体も驚くことですが、もう一つ重要なことは、この数字を計測可能な装置を作り出す技術を人類が手に入れたということです。この重力波の話題では、「アインシュタインの『最後の宿題』を解明した!」と言及されました。つまり、アインシュタインは、理論上この重力波を想定していたものの、それを計測する手段がなかったということです。

重力波の観測が可能となったことで、「重力波天文学のとびらが開いた」と言われています。今後、科学技術の進歩により、新たな宇宙空間が認識されていくことを期待しています。