熱波、干ばつ、集中豪雨
今号の特集は、異常気象と温暖化の脅威 です。
本年5月末から6月頭にかけて、ドイツやフランスといった西ヨーロッパで大量の雨が降り、セーヌ川などが氾濫したことは皆さんもご存じだと思います。この洪水の被害額は10億ユーロ(約1,200億円)にのぼると推計され、フランスにおける本年5月の降水量は、過去150年間で最も多かったとそうです。一方、米国カリフォルニア州では、500年に一度と言われる大干ばつが続いており、農業などに大きな影響を与えています。加えて、昨年5月にはインドやパキスタンなどが熱波に襲われ、最高気温が45度に達するなどし、3500人以上が死亡しました。
日本でも、昨年8月には鬼怒川が氾濫し、8名の命が亡くなりました。さらに、一昨年8月には広島市で住宅地に大量の土砂が流れ込む災害が起こり、土砂災害では過去30年で最も多い74名が犠牲になりました。
これらの異常気象の要因の一つは、地球温暖化の影響だと指摘されていますが、自然のゆらぎ(太陽の活動、自転軸の傾きの変化、公転軌道の変化など)も関係していると考えられるようになってきました。
猛暑の中、暑さの原因を考える良いきっかけとなりました。