挑戦する現代ガラス
本展覧会は、ガラスによる創作活動を通して、ガラスと人々との結びつきを深め、文化の発展向上に寄与するために1972年に設立された 日本ガラス工芸協会 が3年に1度開催している事業で、パラミタミュージアムでは、3年ぶり2回目の開催 となります。これまでは会員の出品のみで構成されていましたが、今回は16年ぶりに一般公募を復活して、会員以外の作品も展示されました。
ガラスは繊細さとはかなさの象徴のような素材であり、また、耐熱の観点から食器などとしての用途も限定されるため、陶磁器よりも扱いが難しいイメージがあります。ただ、ガラスにしか出せない、透明感や清涼感といった点では、特異性があります。今回の出展作品を拝見しましたが、そのガラスの特異性を生かしたものが多かったですが、一方で、あえて透明感や清涼感といった面ではなく、それらを否定することによって、ガラスの可能性を見出そうとする野心的な作品も散見されました。
どの作品も素晴らしいものばかりでしたが、個人的には、磯谷晴弘の「泉」と
宇知田アサコの「森の言葉」に惹かれました。
※ 特別に許可を得て、撮影をしています。