石原まさたかの痛快!風雲日記(2.0)

使い方は追々考えます(笑)

『青の川 奇跡の清流・銚子川』とキャパ

紀北町長の尾上壽一さんから 『青の川 奇跡の清流・銚子川』(内山りゅう(2018)山と渓谷社 をご恵贈賜りました。少し前にNHKの「おはよう日本」か、「さらさらサラダ」かは失念してしまいましたが、写真家の内山りゅうさんが出演をして、銚子川の清流を紹介していました。その際は、何気なく見ていたのですが、送付されてきた写真集を拝見すると、銚子川の素晴らしさを改めて実感することが出来ました。

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テレビ番組でも触れられていましたが、源流から河口までが清流であるのはこの銚子川を措いてはないそうです。まさしく生物多様性の宝庫であり、この魅力ある自然環境を保全するのは、我々人間が豊かな生活をしていく上で、重要な意味を持ちます。銚子川の魅力は、今後、「NHKスペシャル」でも取り上げられるようですので、楽しみに拝見しようと思います。

写真集と言えば、売れ行き好調の『ロバート・キャパ写真集』(ICPロバート・キャパアーカイブ編(2017)岩波文庫)を手に取ってみました。キャパと言えば、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦を撮影した戦場カメラマンとして有名です。ノルマンディー上陸作戦を撮影した写真のピントが合っていないのは、キャパが緊張のあまり焦点を合わせ切れなかったと思っていたのですが、本著によると、現像する際に暗室の助手が興奮して、ネガの乾燥時に加熱し過ぎてフィルムの溶剤を溶かしてしまったということでした。

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子どもの頃、川口浩探検隊スペシャルという番組があり、その探検隊がジャングル奥深くの洞窟に入っていく様を、嘉門達夫が、カメラマンの後から入っていくと揶揄し、番組上の演出を指摘していましたが、ノルマンディー上陸作戦におけるキャパの作品を見ると、キャパの後から米兵が上陸している感を受けます。戦場の写真集ですので、もちろん兵士の死体などもありますし、ドイツ兵と結ばれ子どもをもうけたフランス人女性が、罰として頭髪を剃られた写真は、直情的な社会的制裁という意味で強烈な印象を持ちました。

キャパがインドシナ戦争に赴いて命を落とす直前に日本に滞在し、東京、京都、奈良、大阪、神戸、焼津などを撮影している作品は、昭和の時代を移し出しており、戦場とは違った雰囲気の作品となっていました。