石原まさたかの痛快!風雲日記(2.0)

使い方は追々考えます(笑)

「備えていたことしか、役に立たなかった。備えていただけでは、十分でなかった。」

21日(水)の9:00から 菰野町名誉町民推薦審議会 を開催しました。
ご承知の通り、名誉町民は、公共の福祉増進、産業文化の進展又は本町の発展に貢献して、その実績卓絶し、功労特に顕著な者に対し、その栄誉をたたえ功績を顕彰することを目的としています。これまでには、昭和54年9月に藤川四郎さん、昭和56年6月に服部幸太郎さんにその称号が贈られ、以来33年を経過していますが、この度、名誉町民を贈るに相応しい方がおみえになるので、審議会に諮問致しました。

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審議会委員の皆さんの慎重な審議を経て、名誉町民を贈るに相応しい方であるとの答申を頂きました。今後は、所定の手続きの則り、来月開会予定の菰野町議会に議案として上程致したいと存じます。

その後、庁内で決裁などをして、午後から上京しました。地方を守る会の幹事会に出席し、市町村長さんと意見交換を致しました。国土交通省の幹部の方とも意見交換する機会を得ましたが、その席上で 国土交通省東北地方整備局(2013)『東日本大震災の実体験に基づく 災害初動期指揮心得』 を頂戴しました。東日本大震災の発災直後から、国土交通省東北地方整備局 は、自衛隊や救急医療チームなどが被災地に入るための人命救助の観点から、「くしの歯作戦」と呼ばれる交通路の啓開を即座に展開しました。この「くしの歯作戦」は、津波による甚大な被害に遭った太平洋沿岸部と内陸部を結ぶ国道を通行可能にするもので、12本の国道が3月12日の未明にはそのルートとして選定され(13日の朝には最終的に16本となった)、管轄地域の実情知悉した東北地方整備局の即応体制の面目躍如でした。

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この著書の第1章第1節において、
「県の領域を越えるような大規模災害においては、地方整備局は、その広域性や災害対策の蓄積されたノウハウ、充実した装備、技術力などの点で、自衛隊と並んで、現地に展開する二大災害対応組織であることを心すべきである」
と自らの存在意義と言うか、国民国家の生命財産を守り抜くという意思表示を力強く示しています。

地方主権というスローガンのもと空理空論である道州制と連動させる形で、国土保全という国の責務を放棄するような国土交通省の地方整備局を廃止しようとする動きがあった際に、「国土交通省の地方整備局を地方に移管するということは、自衛隊の各部隊を地方に移管するのと同義ですよ」と小生も声を大にして申し上げていましたが、ここにはそれと同じ趣旨が、自らの責務として宣言され、崇高な精神を保持している姿に感銘を受けました。

また、冒頭には
「備えていたことしか、役に立たなかった。備えていただけでは、十分ではなかった。」
というフレーズも災害対応を実際に経験した人や組織であれば、実感出来るものであり、ここにも部外者が「ああすればいい!」とか、「ここはこうしろ!」といった無責任な言葉とは隔絶した真理を垣間見ることが出来ます。

東日本大震災に基づいた今後の改善点も赤裸々に記載されているところも基礎自治体である市町村の災害対応にも大いに参考になる貴重な提言でした。9月1日に開催予定の町民総ぐるみ総合防災訓練でも活用してみようと思います。

8月25日(日)の9:00から大日堂五百羅漢境内において 私たちの郷土史を再発見!! が開催されます。
対象は、菰野町内の小中学生です。お問合せは、大日堂五百羅漢の伊藤さん(059-396-0837)か、竹成観光協会の岩花さん(059-396-0513)まで。

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