水不足の懸念
一通りのご報告を受けた後に、来年度からの農政転換に関わって意見交換を致しました。以前から申し上げている通り、菰野町は水田の転作率がおよそ40%と高度に水田を活用しています。これは、集落営農単位で農家同士が相互協力をして、生産調整を実施していることで成立していることです。しかしながら、今回の農政転換においては、それが根本的に崩壊してしまう可能性を有しており、菰野町の農業の持続可能性が問われかねない状況に陥るかもしれません。無闇に危機感を煽ることは避けなければなりませんが、生産するものが個人の自由に任されてしまった場合には、集落全体としての生産性や大豆や麦よりの多くの水を必要とする稲作(飼料米含む)生産による水不足の懸念など、根本的な問題に直面することになります。確需給バランスを考慮して、儲かる農業を目指すことは正論のようで、大変耳障りのいい主張ではありますが、小生から言えば、机上の空論でしかないと言えます(もしかすると机上の空論にもなっていないかも知れません)。
今回足をお運び頂いた両組織の皆さんは、もちろんそのような問題が生じるであろうことは、ご承知でありましたので、今後とも色々とご指導頂きたいと存じます。