石原まさたかの痛快!風雲日記(2.0)

使い方は追々考えます(笑)

水素社会は到来するのか?

毎月のことで大変恐縮しておりますが、株式会社ニュートンプレス代表取締役の髙森圭介さんから ニュートン 2015年2月号 をお贈り頂きました。

今回の特集は「水素社会の到来」です。今月15日に トヨタ自動車燃料電池自動車の発売を開始し、いよいよ水素と酸素を化学反応させて電力を発生させる燃料電池自動車の時代に幕が開きました。今回発売された燃料電池自動車 MIRAI の基本仕様は、価格が723万6,000円(内、およそ200万円は補助金申請が可能)で、エネルギー源である水素を3分程度でフル充填し、約650kmの航続距離を実現しました。

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小生が注目したのは、およそ650kmという航続距離を可能にした水素の搭載方法です。2本のタンクの総体積は122.4リットルで、最高700気圧で圧縮された水素が約5kg充填することが可能です。タンクは3層構造になっており、最も内側にある層は、直径の小さい水素分子が通り抜けることが出来ないように、ナイロン系の素材が用いられている。中間にある層は、炭素繊維強化プラスチックが使われており、繊維を複雑に巻き付けることによって強度を出している。最も外側の層は、ガラス繊維強化プラスチックで表面を保護する役割を果たしている。テレビ番組でも取り上げられていましたが、この3層によって、時速80kmの衝突実験でもタンクが破損しない構造となっており、安全性を確保しています。また、加熱による水素爆発の危険については、万が一熱によって水素が膨張する場合には、タンクの入り口に「溶栓弁」と言われる高温で溶け出す機能が付いており、水素を放出させる仕組みになっている。また、引火の場合も、水素は燃焼するものの爆発することはないので安全である。

最近、来年度予算に向けて、国だけではなく、水素ステーションの整備を積極的に進めている自治体があるようですが、実際に水素ステーションを設置するためには、どれほどの投資が必要なのでしょうか?水素を圧縮したり、充填前の水素の温度をマイナス数十度まで低下させるなどの機能が必要となり、水素ステーション1箇所あたり4~5億円が必要になると言われています。ちなみに、ガソリンスタンドが1箇所あたり1億円を切ることを考えると、現在のところ施設整備に莫大な費用がかかるのは間違いないようです。当然のことながら、この水素ステーションの設置費用と燃料電池自動車に必要な水素の価格は密接に関係しており、現在、水素ステーションの整備に取り組んでいる 岩谷産業株式会社 が赤字を覚悟でコストダウンを図り、1kgあたり1,100円で販売すると発表しています。これは走行距離1km当りの走行代は8.5円となり、高級セダンのハイブリッドカーと同じくらいとなります。

以上のように、安全性は確保されているものの、今後は、燃料の価格が普及の決め手となると感じました。今後の水素社会の実現に向けた取り組みに注目したいと思います。

今号では、他に気になる記事がありました。それは、白米から米粉パンを作ることが出来る GOPAN 。白米をセットして4時間30分でパンが出来るという優れもの。どんなものか、見てみたい!

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